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2016年7月11日月曜日

ブログを立ち上げた一番の核となるエピソード



このブログを立ち上げた一番の核となるエピソードを記します。

わたしは、化学系の大学院生である『あなた』が、自身を大事に勞って、強かにブラック研究室を修了するのをサポートしたいです。私以上に不幸であったと思われる、先輩のような被害をなくしたいのです。


お世話になった先輩の話です。

私がボロボロになって修了してしばらくして、博士後期課程の先輩が電車に飛び込みました。地元の新聞で、たった三行の小さな記事にしかなりませんでした。辛い時に色々支えていただいた、後輩思いの私にとって恩人のひとりである先輩でした。

 伝聞や主観を多分に含みますが、このようなストーリーです。

先輩は学部時代に就職活動を行ない地元の中堅上場企業への内定を頂いていました。しかし、教授・先輩が『君は優秀なのだから、そんな会社に就職するのは勿体無い!是非、進学して研究すべきです!将来の日本を支える技術者を目指してください!』と説得を重ねました。(私も似たようなことを言われましたが)。その結果、先輩は、内定を辞退して、そのまま博士後期課程まで進学されました。


本当にお世辞抜きで優秀な方でしたから、順調に研究を進め、所定年度で学位取得条件も満たしました。就職活動に関しては、教授推薦で内定を頂いていました。内定先は、教授の猛烈なプッシュもあって、誰もが知っている有名な企業の研究職だったそうです。給与・福利厚生も優れており、従来は有名大学からしか採用していない企業ということで、教授・後輩・親、誰もが非常に喜んでいたようです。

しかし、先輩はココロを病みました。

私が聞き及んでいる理由は2つです。まず一つ目に、当人は地元就職で親や親族と近い生活圏で生計を立てることを希望されていました。しかし、実際の就職先はそうではありません。数年ごとに、国内・海外拠点への転勤があり、さらには地元に事業所はありませんでした。二つ目に、先輩は自己評価・自己肯定が低い方でした。自分の判断よりも、他者の判断を優先して進路を決定してきました。自分よりも優秀な大学の同期・先輩と仕事・出世競争できるか、入社前から非常に悩んでしたそうです。

そうした結果、まずは不眠になり、大学から勧められた精神科に通院を開始してお薬を処方されていました。通院一ヶ月目、さらに症状が悪化したと診断を受け、さらに強いお薬を処方されました。その帰り道、自宅最寄りの駅のホームで電車に飛び込んだそうです。学位論文提出後であったため、学位は認められ、ご仏前に飾られておりました。

当然、〇人に口無しですから本当のところは分かりません。もっと複雑な何かがあったのかもしれません。しかし、遠慮して本意を隠し続けて、周囲の方の『善意のアドバイス・期待』を優先した結果、自分の人生を自分で決めていけない絶望・無力感に苛まれて、何もできなくなってしまった。その結果、心を病んで最も簡単な結論を下してしまったではないかと推測しています。

お葬式では、親族の方が泣き叫んでおりました。

一方で、研究室・学科・学部・大学では、ひっそりと事務処理されて一切検討されませんでした。つまり、組織は問題なく、これは個人の問題であり、自己責任という扱いなのです。仮に、現場が研究室で、実験器具を使って、明確な遺書を残しても、精神科に通っていて、教授・同期の証言が集まれば、おそらく『本人に問題があった』として処理されていきます。せいぜい議論されたとしても、事件が生じた組織の在り方ではなく、薬品や備品の管理の問題程度です。何も変わりません。
どんな背景があろうとも、あなたが強くあらねばならないのです

教授とあなたの利益は異なります

一部の教授(大学)は研究室の繁栄・名声こそを第一義です。学生を使って(進学させて研究時間を伸ばして)研究成果を搾り出し、その一部を有名企業に送り込んで、次学生を集めるネタにしたいのです。この名声を利用した学生は、これを肯定するでしょう。しかし、名声のために搾取され、それで人生が大きく狂う学生もいます。

利益が相反したとき、自分の利益を教授に認めさせられますか?

容易ではありません。なぜなら、少々押しても問題にならない学生を狙ってきます。狙いを付けられたら、逃れるのために相当強い精神力・体力・胆力が必要です。そして、教授や大学のスタッフは、学生の問題について毎年似たような事例を扱っています。経験の蓄積があります。非常に強かで、一枚も二枚も上手です。並大抵の努力では逃れられません。向こうは生きるための飯のタネをかけています。ああ言えばこう対処できる。全体の整合性は別として、言葉の一つ一つは一般論として正論を叩き込んできます。しかし、それがあなたの本当の幸せに繋がるかは別物です。だからこそ、強くあらねばならないのです

今あなたは、

  •  口当たりのいいスローガンに流されていませんか?
  •  精神的、体力的、肉体的に満足な状態で研究室に臨んでいますか?
  •  自分の幸せ、意思を主張できていますか?
  •  将来のために、異性との交流の機会がありますか?
  •  就職してから、組織で生きていける技術を磨けていますか?
  •  自分を偽る為の努力・妥協を続けていると、いずれ無力感からココロが折れます。


引用です。

日本で鬱病の生涯罹患率は15-25%(WHO)であって、交通事故の6倍近い方が被害に遭っています。脳機能の低下により、「自✖したい」という思い込みを振り払うのが困難な状態にあります。もっとも危険なのは患者がうつ病から回復傾向にあるときです。鬱で自▼念慮が生まれるのは,風邪で発熱するのと同じ自然な生体反応です。あなたが強い、弱いは関係ないのです。 
引用以上



自分の在り方を甘く見てはいけません。


どういった修羅場があったのか、強く生きるためにどうするべきか、どう立ち直ったのか、順に記述していくつもりでおります。

一部ネット上では『研究者が自✖してこそ、一流の研究室』というまことしやかな噂が流れております。断じてそれは間違っており、正しい教養と行動を起こせばば避けられる事象であると信じています。

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