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2015年10月5日月曜日

隠れブラック研究室について


隠れブラック研究室について


隠れブラック研究室の餌食にされやすい学生像とあなたへのメッセージです。

危ない学生

隠れブラック研究室は,『何のために理系大学を選び,何を研究室に求めますか』の問いに,『大手企業に就職するため』,『高給取りになるため』と回答する人は大丈夫です。一方で『人生はお金が全てではない』『研究者になること』『何か大きな発見をしたい』『正直、器用に就職するために大学に来たわけでないし,しっかり研究を頑張って就職するため』と回答する甘い、不器用な正直者が深みに嵌ります。そう言われても,「いやいや私は大丈夫だから」と思うでしょう。そういう方に限って成績上位者で,希望通りに研究室選択できるから,そして研究は楽しく,結果が出ていることがあるから,余計に深みに嵌り,救われないのです。何人もの先輩・後輩,私もそうでした。

あなたに

本当に痛い目をするまで気づかないと思います。この手の研究室は,少数の犠牲者のおかげで他の先輩就職先が殊更によいことが多いですから、ただ辛抱して雑用をこなし、機械のように検討を重ねれば、明るい未来を得られるという希望を抱いてしまいますそんな甘い世界ではありません。おそらく、いま,何かおかしいと思ったから,痛い目にあいかけているから、このページを開いて頂いたのだと思います。早い段階で、対策を打てれば,貴方は、取り返しがつかなくなった私とは違う最良の選択と結果が得られると信じています。傷の浅いうちに、今から考え方を変えて行動を変えていくことをお勧めします。

全ては自己責任

主観的に書いた私の体験を客観的に読まれたら分かると思いますが,自分の進路・人生は全て自己責任です。幾分にも私の主観がたっぷり入っています。この内容はフィクションかもしれませんし、あなたの夢を折ろうとする悪質なデマかもしれません。そのあたりは、自分で考えて判断をお願いします。

一般的なブラック研究室と隠れブラック研究室について


一般的なブラック研究室と隠れブラック研究室について

まず、世間一般で言われているブラック研究室の特徴を挙げてみます。実際に、私の大学でも当てはまる内容が多いです。

一般的なブラック研究室とは…

ブラック研究室は、本質的に教授の脇が甘い研究室であり、学生にとっても救いがあります。例えば、指導称して執拗に叱責で学生を泣かせる、指導を完全に放棄する、実験をさせてもらえない、就職活動を目に見える形で妨害する、卒業論文を破り捨てる等の事例を聞いたことがあります。しかし、証拠を残すような脇の甘い指導教官は、先行事例も多く、大学側も問題を関知しています。その結果、問題が大きくなる前に相性が悪かっただけだからと、いずれの事例も比較的容易に学部内で研究室の転属が認められていました。また、放置系研究室では勉強する時間を確保できるため、比較的多くの学生が就職活動に専念したり、学歴を上げるため他大学の大学院に進学できたりと長いスパンで見れば良い結果が得られている方が多いです。極端な話、週に1回の勉強会に参加するだけで、卒業論文をもらえると噂の研究室もありました。また、退学して別の道に進む人が多い場合もありますが、進路変更できるだけの余力が残せる研究室という点で救いがあります。

わかりやすいブラック研究室は傷が浅い

いずれにしても、こうしたブラック研究室はおそらく配属の時点で情報をつかむことができます。こうした指導教官の情報統制力が低く,配属生への洗脳が不十分な研究室は、しょせんその程度です。前向きな進路変更など浅い傷で済む場合が多いです。私たちは、生きていくためにどういう形態であれ,お金を得る必要があります。その最も容易な方法が、働いて賃金を頂くことです。それさえ出来れば笑い話で済みます。

本当に気をつけるべきは隠れブラック研究室である

隠れブラック研究室が本当に怖いのは、完璧な情報統制を完璧に行いと学生を徹底的に洗脳している点にあります。研究室側に隙はありません。「自発的に」、就職活動よりも実験を優先するように精神的に調教されます。そして、限界まであなたから労働力を搾取して、使い物にならなくなれば放置し捨てていきます(無理やり学位取得させて追い出してしまいます)。教官の信頼も厚く、性格的な問題に起因するとされ、研究室を変えることができません。教官も自身の研究室の悪評を立たせないためにあの手この手で、退学、研究室の変更を阻止します。その結果、新卒を棒に振るのみならず,労働を行うための一番の資本である心身に永続的なダメージorトラウマを受けることになります。

隠れブラック研究室は自覚できない

研究室配属の前に読んでも理解できないでしょう。ボロボロになるまで実験して精神科に通院して,その数カ月後に人生を終わらせようと思ったその時でさえ,研究室の在り方,いえそこで刷り込まれてきた価値観、勘違いに疑いを持つことがありませんでした。

だからこそ研究室配属前に,笑い話・ネタとして一読しておかれることを推奨します

ブラック研究室 前置き


前置き


普通の研究室でも

多くの学生にとって研究室は、初めて経験する濃密な人間関係を経験する場所になります。研究室独自の機器運営ルールや雑用、研究方法を先輩や先生にお伺いを立てることから始めなくてはなりません。あなたの卒業、修了を認める権限を持つのが研究室の先生です。先生が本気になった結果、要件は満たしていたのに学位を認めなかった事例もあります。また、同じ研究室でも、グループごとにカラムのシリカ充填方法やクロホ等の脱水溶媒や試薬の保存方法に一家言あるなど、どうでもいいルールを察する力が重要です

ブラック研究室の認知度上昇中

ブラック研究室の認知度が向上してきました。本来、技術者は辛い研究室生活を耐えたおかげで良い職につき満足する、若しくは、終了後も研究室の人脈で飯を食っているため暗部が露見することはありませんでした。しかし、ネットの普及と就活の変遷によるブラック研究室における不遇や病による離脱者が増えたことで情報が漏れ始めています。例えば、『ブラック研究室 twitter』で検索すると、旧帝大や有名大学の学生・卒業生が大学と学部、指導教員を特定できる形でその惨状を公開しています。学生にしてみれば、3年間の居場所なら劣悪な環境であっても、我慢したほうが利益は多いためどんどんブラック化していきます。ブラック研究室の認知度の向上のために、こうした情報公開が進むことを期待します。現状が続けば危ないと思います。いずれどこかの研究室で、不幸な大きな事件が起きそうな気がします。

私の所属した研究室は・・・

私が所属することになった研究室は隠れブラック研究室であったと思います。大所帯の研究室で自身を含め,60人以上の修士・ドクターの学位を取得された先輩方を見てきました。毎年,研究室で幸せな研究室生活を経て満足な就職活動をして卒業する方たちがいる一方で,感情と表情を失いボロボロな状態でギリギリまで追いつめられて3年間を終えて退院していく方もいます。私がこのブログを公開することで、後者になりかけている方に何か響くことがあれば幸いです。


謝辞

また,自分が研究室で潰れたとき,どうなってしまうのか分からなくなった時,似たような経験をされた方のブログを読み漁ることで大きな安心を得ました。もし,自身の辛い経験談を書いて下さった方にみていただきましたら,心から感謝しています。ありがとうございました。